人と人が向き合ったら、緊張するんです。それが二回目でも、三回目でも緊張するんです。それはそういうものです。
お互いが安全な相手であるかどうかを確認するのにずいぶん時間がかかります。心を許すとか、許さないとか、一瞬そういうこともありますが、あとはずっと警戒することになります。
それは、人が言葉で言っていることと本当に思っていることとの違いをいつも考慮に入れておかないと、足元をすくわれることがあることを知っているからです。
お互いに警戒している。自分を守るために当然のことです。まして、自分よりもスマートで、余裕があって、語彙が豊富で、お金持ち。その上性格が良くて、なんと自分と同じ年。こういう場合は本当に困ります。
心がけることなんて何もありません。心地良くもありません。距離なんてこちらがどうこうできるものでもありません。後は家に帰って悶々とするだけです。 |