やっぱり相手にたくさん話させるのがいいんですけど、以前仕事で東京からニューヨークまで行くときに、飛行機の中で隣に座ったおばさんに「よし、話させてあげよう」と思ったら、10時間喋られたことあるんですよ。10時間ずーっと喋ってるの。途中で寝たふりをしたらトントン肩を叩くので、パッと目を開けると、「寝たかと思った」なんて言ってまた話し出すんです。
その時わかったんです。聞きたくもないことをずーっと聞かなければいけない、それが聞くことだと思っていたけど、そうじゃない。聞きたいことをうまく引き出すことができるかどうかだ、と。つまり聞き手の側がコミュニケーションの主導権を持つ、というスタンスに立って相手に話させることができれば、つまらない話は聞かないで済むんです。逆に言えば、相手が長々と同じ話を繰り返しするというのは、聞き手の側がうまく引き出していないからだと考えた方がいいですね。コミュニケーションの主体は、話し手ではなくて聞き手の側にあって、どういう風に話を聞きだしていくのか、ということに関してのテクノロジーがあり、いかに終わらせることができるか、というこに関しての技術が要る、というだけですよね。
50歳の人に関しても、アウトプットした分しかインプットしませんから、まずはある程度相手の状況を聞いて、それから指示をしたり、やって欲しいことをリクエストしないと、相手には入らないんですね、実は。全部うまくいくとは思いませんけども、かなりそういうところありますよ。 |